ここブログでは、たまに[思うこと]も書いてみたいと思います。
はじめにひとつ思うことは、
「気密性能には適度な具合があるだろう」ということです。
「その適度な気密具合は、
地域・構工法・気密に関する建材や技術などにより決まってくる。」
EOMでは気密性能C値=0.1まで測定できる新型を販売し、
その問い合わせから、すでにC値0.1を達成している方々がいます。
「適度な気密具合」がC値0.1未満にまで行くのか、その必要がないのか?
このことは昔から気密測定器屋として技術的に整備したいと思っています。
今日のところは、そのように思っていることがある、ということで、
似た思いの方と情報交換できれば嬉しいです。
(今後、私自身でも参考資料収集・現場測定・検討を進めていきます。)
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参考までに、蛇口の締め具合を撮影して遊んでみました。
気密具合と上手く例えられればよいのですが。。。
まず<グランドパッキン>
蛇口のハンドル軸まわりの水漏れを防ぐOリング状のグランドパッキン。
写真のナット部分の締め具合が緩いと水漏れ、締めすぎるとハンドルの動きが
固くなることから、適度な締め具合があります。
この例えを建築に当てはめると、
外壁や屋根に、合板など面材を、釘またはビスで止めることをイメージします。
ビスの締め具合が緩いと気密が悪く、締めすぎるとビスが面材にめり込み、
面材の厚み欠損・固定部分の強度不足を招くので、適度な締め具合があります。
このように、いろいろな建築材料を組み上げていく建築には、適度な締め具合
から成る、適度な気密性能があるはずです。
本来、気密測定は、この建築の躯体と、断熱気密施工を組み上げた状態での
気密性能C値を測定しようとするものです。
<グランドパッキン>
補足)今後私としては、建築を組み上げた状態での気密性能C値を
設計的に計算できるように資料を収集したり、測定するなど
行っていきように考えています。
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次に、建築を組み上げた状態に、仕上げや設備工事など、
建築が完成した状態の気密性能について、
蛇口/ハンドルのこまパッキンの締め具合と水の出具合に例えてみます。
・蛇口は”水”の出を止めたり、出具合を調整します。
水は見えるし、濡れるのでその出具合が分かり。
・家の気密性能は、空気の漏れ具合を隙間の面積で表します。
空気は見えなくて、イメージしにくいので、蛇口の水の出に例えてみます。
<こまパッキン:ピタッ>
たぶん、寒冷地の気密性能のイメージはこんな感じでしょうか。
外が極寒のとき、寒いすき間風は止める、結露防止で部分的な漏れも無しに。
<〃:ポツン>
最近の準寒冷地~温暖地の気密性能イメージはこんな感じ。
構工法成りに出せる気密性能で、少し漏っても問題にならない気候条件。
<こまパッキン:ピタッ> <〃:ポツン>
補足)建築は風や振動などで僅かながら揺れています。
その揺れに対応するように、蛇口を開けたり・閉めたりを
何十年も繰り返し続けるとします。
蛇口のパッキンは何十年も交換できません。
その条件をクリアするためには、
<ピタッ>を毎回やり続けることが難しくなるでしょう。
クリアするためには、<ポツン>~<ツー>の間の締め具合に
なるかもしれませんね。
建築では、ねじのピッチや締め具合などが当たります。
ねじを締めすぎると材料にめり込むので、適度があります。
<ピタッ>が必要な場合は、蛇口の吐水口に丈夫なストッパー
を取り付ける必要が出てきます。
建築では気密シートや気密テープ、高気密サッシなど気密関連資材
が当たります。
例え話なので、この程度までに。
<こまパッキン:ツー>
伝統的な構法の気密具合イメージはこんな感じ。
密閉部分を造らない、夏を旨とする家づくり。
<〃:ダー>
開放的な家づくり、窓を開けて開放的状態はこんな感じ。
積極的に外の風を通すイメージです。
<こまパッキン:ツー> <〃:ダー>
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前々から気密測定器屋として、思っていた気密具合(締め具合)について、
蛇口の例えで遊んでみました。
今後、気密具合に関する技術資料を収集していきます。
お楽しみに!
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